Summer HD Festival

いつものリンカーン・センター  Josei Robertson Plaza.

そろそろ新しいシーズンが始まるよ、と街のみんなを再びこの広場へと誘う夏の終わりの無料イヴェント、Summer HD Festival。
リンカーン・センターの正面、主役の位置に構えるメトロポリタン歌劇場に大スクリーンを掛け、過去のオペラ作品の映像を大スクリーンで上映する、そんなイヴェント。

この夜の演目は、ヴァーグナーの「Tristan und Isolde」
この楽劇そのものを知らなくても、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の元になった物語といえば、みんな知ってるラヴ・ストーリィ。

9月のリンカーンセンター。
まだ夏の面影は残ってはいるけど、夜それなりに涼しくなってきた。
広場に用意された椅子に腰を下ろして観てた。やがて肌寒さを感じるようになってきて、席を立ち広場を歩きながら身体を暖めた。
そうしていると、それぞれ自由なスタイルでオペラを愉しんでる人達の姿が目にとまって、あっちをウロウロ、こっちをウロウロ。

大理石の柱にもたれて、スクリーンをみつめる女の子。
会場の席に充分余裕はあるはずなのに、自分の椅子を持ってきてサイドから眺める老人たち。
仕事帰りだろう、たまたま立ち寄ったふうのカップル。
バックパックを背負ったショートパンツの彼、広場へ自転車ごと上がって。
フルートグラスを片手に、ノンビリしている女性。

夜の間でさえ、季節は移り変わっている。

シーズンが始まれば、ゴージャスな装いをした人達が行き交う夜のこの広場も、今は地元の人々が思いおもいにゆったりと、そしてのんびりと愉しんでる。
夏はもう、お仕舞い。

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