ホプキンズビル、ケンタッキー州にある人口3万人ほどの小さな町。
日本人の多くには馴染みのない地名なのではないかと思う。
2017年、この夏の皆既日食のことを知るまでは、僕もまったく知らない町だった。
という以前に、ホプキンスビルのあるケンタッキー州にアシを踏み入れたこともなかった。
真夏に訪れたその小さな町は、アメリカ中南部の小さな町の趣そのままで、僕にとっては、かつて住んでいた南部の町、ニューオリンズの暑さと湿気を感じさせるある種の懐かしさに満ちていた。
普段は本当に静かな町なんだろう。
しかし、アメリカ合衆国で観測される日食としては38年ぶり、しかも北米大陸を横断するように観測できるのは99年ぶりという、壮大なスケールの自然イベントにおいて、このホプキンスビル周辺は、日食期間中でもGE(Greatest Eclipse)と呼ばれる、皆既日食が最大となるポイントになっているということで一躍全米中の注目の町となったばかりに、ソレ目当ての観光客が大挙して訪れて、一種のお祭り騒ぎのような盛り上がりをみせていた。
・・・まぁ、僕もその一人ではあるんだけど。。
町の中心部では皆既日食当日に向けて、道路を封鎖して様々なイベントを開催していて、ここぞとばかりにTシャツや記念グッズを扱うストリートベンダーが観光客によって賑わっていた。
それはそれはとても蒸し暑い、8月のアメリカ中南部らしい1日だった。