bon voyage.






土砂降りのピレネー山脈の端っこ、バスク地方を目指して走る。
とにかくヒドイ雨だった。

山間部のワインディング・ロードに入ると、霧が濃くなり、ほとんど前が見えなくなった。
堪らず小さな町の広場に飛び込む。
クルマのドアを開けると、震えるほど寒い。
雰囲気あるブラッセリのカウンター、カプチーノの苦さと熱さが、心地いい。


ココはどこ、まだフランス?

午後のあいまいな時間のブラッセリにほとんど客がいなかった。
バーカウンターの向こうでヒマを持て余しているバリスタ?バーテンダ?は苦笑いしながら、、、

まだフランスだよ、国境までは30分くらいでいけるよ。

もう一杯、カプチーノを。

今日はどこまで行くんだい?

パンプローナまで。

もうしばらくかかるな、山間部は雨が強いだろうから気をつけて。

ありがとう、カプチーノ美味しかったよ、フランスはいいね、珈琲が美味しい。

どこから来たんだい?

アメリカ。

あぁ、、、そりゃそうだね。

ごきげんよう。

いい旅を。