Fonda El Refugio

 

 

3泊4日、メキシコシティ滞在中に食べたのは主に地元メキシコ料理。

とはいっても、朝食はすべてホテルのレストラン。
昼食はといえば、空港のラウンジだったり、ティオティワカン観光では昼食が含まれてたし、トゥーラに行ったときは、時間なくて、給油のために立ち寄ったガソリンスタンドで手に入れた、スナックだったり、、、

まぁ、夕飯はちょっとリッチなレストランで食べるのもイイかなと思ってたけど、大晦日の夕飯はホテルでのニューイヤーズ・パーティだったから、自由になるのは2晩のみ。

そんな二晩で訪れたレストランが、La OperaとFonda El Refugio。
La Operaはいかにも老舗らしい雰囲気があって良かった。
しかし、より印象に残ったのは Fonda El Refugio。
それなりに高級な部類のレストランということになっているけど、お店のデザイン、内装、接客、あまりかしこまっているわけでもなく、かわいらしいムードで、ドレスコードにそれほど気を遣う必要もなく、旅人としてはありがたい。
それでも、給仕はキチンと節度があり、皿はどれも美しくサーヴされ、盛り付けられた料理はメキシコらしさに彩られてる。

ローカルブランドのビールにワカモレ、グリルした鶏肉をスパイスが効いたチョコーレートソースでいただく、モーレ・ポブラーノ。甘いでもなく、辛いでもなく、少し苦みがあり濃くてコクがある。これまでに食べたことのない味で面白かった。
伝統のメキシコ料理。
自分のテイストに合うときもあれば、そうでない時ももちろんある、旅先の食事はいつも驚きがあって愉しい。

クリーム・ブリュレにコーヒーをデザートにいただくと、もうお腹いっぱい。
ソナ・ロッサの街を散策しながら、ホテルまでノンビリと。

Ford Mustang

旅の相棒、フォード・マスタング。
(6th generation)GT Premium  Fastbackというグレードのモデルだった、たぶん。。

3.7リッターのV6自然吸気エンジンから、300hp/380Nのパワー&トルクを発生させる。
アメリカン・マッスルカーの一角を占めるクルマとししては、それほど驚くようなスペックではないけれど、もっとパワーが欲しければ、5.0L / V8エンジン搭載のモデルもあるし、昨今のエコ指向に振った2.3L / 4気筒ターボ・エンジンのモデルもある。

ドイツ車の同じようなカテゴリーのクルマにはV6やV8のNAエンジンはもはや皆無だし、V6のNAエンジンで、この排気量あたりのFRクーペといえば、パッと思い浮かぶところでは、レクサスのRC350くらいか。。
そのレクサスRC350は、ジャーマン・スリーのDセグメントをターゲットにしているようで、マスタングと競合する気はあまりナイみたい。

そういう意味で、このマスタングというクルマ、シボレーのカマロやダッジのチャレンジャーあたりと競合するだけで、海外のライバルのことは考えてないらしい。
というより、そのサイズやスペックから考えて、アメリカ国内向けのドメスティック・カーという意味合いが強いか。

そんなドメスティック・カーでしかないのに、子供の頃からこのクルマの存在は知っているし、だからこそ、このクルマを旅の相棒に選んだわけだし、つまり異国の旅人にこのクルマを借りさせようというだけのブランド・ヴァリューがあるということがスゴいところなんだろう。

実際走らせてみると、エンジンのレスポンスが少しダルなフィーリング。
このあたり、いかにも大排気量のNAエンジンのクルマを走らせている感があって、一般的になんとなく想像しているアメリカ車の印象を裏切るモノではない。
ただアクセラレーターを踏めば、その分だけキチンとトルクが盛り上がるし、NAエンジンならではの気持ちいいフィールを味わえる。
しかし、走らせる前にイメージしていたほどの迫力はナイ。そこはやはり3.7リッターというエンジンのキャパシティなり。
おそらく5.0L / V8エンジンのモデルに乗れば、いかにもなアメリカン・フィーリングを体験できるのかもしれない。
逆にこのクルマのデザインは気に入ってるけれど、ガス・マイレッジが・・という層には、2.3L / 4気筒エコブースト・エンジンのモデルを選べるようになっている。
そう考えれば、この3.7L / v6モデルというのは、両方のイイとこ取り、バランス・モデルというところか。
まぁ、うまくセグメンテイションされている、といっていいのだろう。

全体的には、決してノンビリしているというほどではないけれど、だからといって乗り手を急かすキャラクターではない。
もちろんそれには、エンジンだけではなく、シャーシそのもののセッティングもあるのだろうし、いまどき6速ATだったり、18インチのホイールにあまり扁平率の高くない(235/50R)のグッドイヤー製のタイヤだったり、とそのパッケージによるのだろう。

ハイウエイやバックカントリーをトータル1300kmほどこのクルマを走らせてみて、あぁ、これもアリだなと思う。
クルマに急かされることもなく、それでいて、その気になればマッシヴに加速していくこともできる。

細かなところでは、Apple CarPlayに対応していたり、メーターの照明やアンビエントライトのカラーを変更できたり、ステアリングモードとドライブ・モードが変更できたり(なんとレーストラック設定もある!)、リバースギアに連動したリア・ヴューカメラが装備されていたり、12スピーカシステムの音響がけっこうより良かったり、メートル&リットル / マイル&ガロンの表示切り替えができたり。

何よりもありがたかったのは、クルーズ・コントロール(アダプティヴではないのがなんとも・・・)が装備されていたこと。
それこそ、クルーズ・コントロールに関してはその昔、日本で友人が乗っていたホンダのアコード・エアロデッキにこの機能が装備されていて、スキーにいくのに夜中その友人と交代でクルマを走らせていたとき、日本の交通事情(高速道路含む)でこんな装備必要?使えん、と思ったのが最初。

それからしばらくの後アメリカに来て、オレゴン州ユージーンからルイジアナ州ニューオリンズまで、当時のシェア・メイトと交代しながら一週間ほどクルマを走らせたとき、退屈なハイウエイをひたすら距離を稼ぐシチュエーションで、このクルーズ・コントロールのありがたみが身にしみた。

そして歳月が流れ、東京で乗っていたドイツ車に装備されていたアダプティヴ・クルーズ・コントロールを当たり前に使うようになって、東京〜大阪間を一気に走るようなシチュエイションでは有用な装備だと思うに至る。
まぁ、もう少ししたら、高速道路に関してはほとんどオート・パイロットがスタンダードになるんだとは思うけど。

あと、シート・ベンチレーター機能付きのレザーシート。
これも良かった。
東京の夏、友人が所有するメルセデス・ベンツ・Eクラスに乗ったとき、レザー・シート・ベンチレーターの快適さを知った。
今回のケンタッキー州からテネーシ州への旅でも、東京の真夏と変わらないか、それ以上の気温と湿度。
つまり非常に蒸し暑い状況において、ルームエアコンに加えて、このシート・ベンチレーターがあることにでシートに密着している身体にもあまり汗をかくこともなく、わりと快適に長距離を走ることができた。

アメリカで、しかもハイウエイとバック・カントリー・ロードを組み合わせてそれなりに距離を走るようなシチュエーションだと、このマスタングというチョイスも充分アリだなと思う。
もう少し燃費(オンボード表示で10.8km/Lだった)が良ければいいかな、とは思うけど、途中何時間にも及ぶ大渋滞もあったりしたし、スペックを考えたらそれほど悪い数字でもない、か。

ドイツのプレミアムブランドのクーペとは異なったフィーリングに、また何かの機会に走らせてみたいクルマの一台になった。

しかし、こうなると、俄然シボレー・コルベットに乗ってみたい。
次のフル・モデルチェンジでミドシップ・レイアウトになって、ヨーロッピアン・スーパー・カーと同じカテゴリーになるらしいので、なおさらそう思う。

Peter Luger Steak House

Peter Luger Stake House
このお店のステーキを食べたのは何年ぶりだろう?

ランチの時間を過ぎた中途半端な時間。
それでもウエイティング・バーには沢山の人達。。。
昼と夜の間のそんな時間になったのは、単純にその時間にしか予約がとれなかったから。

まずはピーター・ルーガー・オリジナルブランドのドラフトビールで乾杯。
このお店の看板、ドライエイジド・プライム・ビーフのステーキをミディアム・レアで3人前。
フレンチ・フライド・ポテト、オニオン・リング、そしてクリームド・スペナッチをサイドに。

ステーキが焼き上がるまでにブレット&バターがサーヴされるけど、グッと我慢。
やがて運ばれてきたミディアム・レアのステーキ。
ウエイターが有無を言わさずに取りわけてくる。
オリジナルソースもあるけど、ステーキから溢れた肉汁をかけて食べるだけで充分に美味しい。
それでも、短調な味ではあるので、後半はオリジナルソースを添えてちょっと変化をつけるのもイイ。

食後の口直しにコーヒーを、そしてデザートにルーガーズ・スペシャル “ホーリィ・カウ” ホット・ファッジ・サンデーを。。。
それほど美味しいというモノではないけれど、まぁ、冗談みたないなものだし、これもお約束。

すべての食事を終えたテーブルに、ウエイターがポケットから無造作にじゃららじゃらと置いてくれたコインをモチーフにしたオリジナル・チョコレート。
お土産として持って帰った。

現代的に洗練された料理でも雰囲気でもないけれど、昔のアメリカ、ニューヨークのスタイルを今でも味わえるお店。
着飾る必要もなく、気軽な雰囲気で伝統的なニクニクしい肉を喰らう。。。

これぞザ・アメリカン。

それぞれに趣向を凝らしたステーキハウスが乱立しているここ最近のマンハッタン、わざわざブルックリンまで、しかもちょっと行きにくいロケイションではあるけれど、そういうのも含めてタマにはいいかも。

ご馳走さまでした。
また何年か後に食べにいこう。