Photoville

マンハッタン・ブリッジとブルックリン・ブリッジに挟まれたDUMBO地区。
この10年くらいのあいだに一気に再開発が進んで、なんか妙にスタイリッシュなエリアになった。
以前このエリアによく訪れていた頃は、それなりに緊張するムードだったし、得体の知れない変なヤツらも多かった。
それなりにヤバそうなヤツも多かったけど、それと同じくらいアーティストやクリエイター達がいて、この界隈の古いビルは小さなアトリエやスタジオがぎっしりと詰まって、そのままマルっとアーティスト・ビルディングの様相をテイしていて、大きなエネルギィに満ちていた。

それがいまや、二つの橋に挟まれたエリアを中心に、ブルックリン・ブリッジ・パークとして綺麗に整備され、レストランやアパートメントが大量にデヴェロップされ、レントは上がり、芝生には日光浴しながらまったりしたり、子供達が嬌声をあげながらメリー・ゴーラウンドでぐるぐるまわってる。
いやはや、光陰矢の如し、時は流れるもんだ。

このフォト・イヴェントのことを知ったのは、たまたま偶然。
先日、9/11の “Tribute in Light” を観るために久々にこの地を訪れた時、このイヴェントの設営と告知がされていたの見たからだった。

その時に気になって訪れた「Photoville」なのだけど、ブルックリン・ブリッジのたもと、というか真下。
無数の貨物コンテナを積み上げた会場スペース。
各個コンテナそれぞれが、エキシビション・スペースになっていて、各フォトグラファ/団体のスタイルを反映したディスプレイになっていて、完全なソロのイメージを表現できるようになってる。
うまいもんだ。

ディスプレイされているのは、ドキュメンタリィや2017年現在のイシューを扱ったフォトグラファの作品が比較的多い。
他にはコンセプチュアル的なものや、アメリカン・ミリタリィのパブリシティ的なもの、ニューヨークにある各アートカレッジの卒業制作的なものなどなど。。
この街ならではのダイバーシティーに沿ったセレクションになっている、といっていいのかも。
選ばれているフォトグラファ達の意思とは関係なく、現代の商業的な意味からのバラエティになっているような気がした。

いかにもアメリカ的だし、それを否定する気もない。
多数のスポンサーがいる以上、それらを納得させるだけのコンセプトとミッションは必要だろう。
そう思うのは、僕の目がゆがんでいるからなのかもしれないけど・・・

蒸し暑いヘイジーな午後、川縁の芝生には逝く夏を惜しむように日光浴に戯れるカップル、子供達の嬌声を横目に、携帯電話に意識を集中するお母さんらしき人々。

このエリア、実際、本当に安全になったんだろう。

Tribute in Light 2017

    

9月11日、あのインシデントから16年という時間が流れた。
今年の空は、あの日の “クリスタル・ブルー” とは違って、少しもやがかかったような湿度の高いヘイジーな空。

メキシコ湾から北上して、フロリダ半島に上陸した大型ハリケーン・イルマ。
遠く離れたここニューヨークにも影響しているのでしょう。
今シーズンはハリケーンがとにかく強力みたい。
8月末、ハリケーン・ハーヴィーはメキシコ湾からテキサス州南部に上陸し甚大な被害をもたらした。
この二つのハリケーンによる被害報道が大きなウエイトを占めていたけど、それでも例年と同じように慰霊式典が執り行われた、そうニュースが伝えていた。

くすんだ青空は、やがて瑠璃色へ、そして夜へ。。

旧ワールド・トレード・センターのツインタワー跡地に出来た9.11メモリアル。
初めて訪れた。

Peter Luger Steak House

Peter Luger Stake House
このお店のステーキを食べたのは何年ぶりだろう?

ランチの時間を過ぎた中途半端な時間。
それでもウエイティング・バーには沢山の人達。。。
昼と夜の間のそんな時間になったのは、単純にその時間にしか予約がとれなかったから。

まずはピーター・ルーガー・オリジナルブランドのドラフトビールで乾杯。
このお店の看板、ドライエイジド・プライム・ビーフのステーキをミディアム・レアで3人前。
フレンチ・フライド・ポテト、オニオン・リング、そしてクリームド・スペナッチをサイドに。

ステーキが焼き上がるまでにブレット&バターがサーヴされるけど、グッと我慢。
やがて運ばれてきたミディアム・レアのステーキ。
ウエイターが有無を言わさずに取りわけてくる。
オリジナルソースもあるけど、ステーキから溢れた肉汁をかけて食べるだけで充分に美味しい。
それでも、短調な味ではあるので、後半はオリジナルソースを添えてちょっと変化をつけるのもイイ。

食後の口直しにコーヒーを、そしてデザートにルーガーズ・スペシャル “ホーリィ・カウ” ホット・ファッジ・サンデーを。。。
それほど美味しいというモノではないけれど、まぁ、冗談みたないなものだし、これもお約束。

すべての食事を終えたテーブルに、ウエイターがポケットから無造作にじゃららじゃらと置いてくれたコインをモチーフにしたオリジナル・チョコレート。
お土産として持って帰った。

現代的に洗練された料理でも雰囲気でもないけれど、昔のアメリカ、ニューヨークのスタイルを今でも味わえるお店。
着飾る必要もなく、気軽な雰囲気で伝統的なニクニクしい肉を喰らう。。。

これぞザ・アメリカン。

それぞれに趣向を凝らしたステーキハウスが乱立しているここ最近のマンハッタン、わざわざブルックリンまで、しかもちょっと行きにくいロケイションではあるけれど、そういうのも含めてタマにはいいかも。

ご馳走さまでした。
また何年か後に食べにいこう。